14.02.12【その2】

近所にすむデザイナーのSちゃんからゲリラ的お誘い(←素敵な誘い方だ)があって
一緒に夕飯を食べるために待ち合わせ。
お互い、知っているけれどあんまりのんびり話をしたことがなかったのでなかなかにいい時間だ。

普段どんな仕事をしているのかとか、どんなことを面白いと思っているのかとか
最近興味のあることとか、おすすめの展覧会とか、そんなことをつらつらと。
こういう風に気軽に誘ったり誘われたりできるのって嬉しいなあ。


Sちゃんにいただいた制作物より、展覧会のお知らせをふたつ。

大きいゴジラ 小さいゴジラ』展
会 期:2月25日(火)~3月30日(日)9:00~17:00(入場は〜16:30)
休館日:月曜(休日の場合は翌火曜)・特別整理期間
会 場:川越市立美術館 企画展示室【観覧無料】
    川越市郭町2-30-1/TEL:049-228-8080
主 催:長沢秀之、川越市立美術館/協 賛:武蔵野美術大学

中之条/名古屋』展
鈴木孝幸 山田沙奈恵 大和由佳
会 期:1月18日(土)~2月28日(金)13:00~19:00
休館日:日・月曜・祝日
会 場:ギャラリーHAM
    名古屋市千種区内山2-8-22

◎本日の一枚

▷バレンタインなので、とSちゃんからいただきました!えへー。嬉しい。
 このチョコレートを見ると大好きなGさんを思い出します。

14.02.12【その1】先生とお散歩

急に電話をかけてくることで有名なO先生と待ち合わせ。
待ち合わせは14時なのに12時過ぎに電話をしてきて、
「僕もうその辺にいるからさ、早く来ないかなと思って。わはははは。早くおいでよ」
とか言っちゃう先生が私は大好きだ。

今日は私が興味のある、そして先生がもっと私がいろいろと知っておくといい、と
思っているものの資料を一式お借りする。
先生はこともなげに、これはなにで、それがなにで…と解説するけれど
それらはもはや時代を語るにふさわしい貴重資料だったりする。
前々から思っていたけれど、この人は歩く歴史だなあ、と改めて興味深い。
O先生研究って絶対面白いと思うのだが。やってみたいなあ。果てしなさそうだけど…。

喫茶店で簡単に資料の解説してもらってから、
先生おすすめの古書店を一緒に散策。いいなー、贅沢だなー。
横で眺めていると、驚きの壁のなさで(むしろたとえ相手が壁を持っていても気にせず)
どんどん話しかけていくその様がO先生をO先生足らしめていることがよくわかる。
見習おうにも天性のもの過ぎるけれど、やっぱりちょっと見習いたくなる。

それからまた別の喫茶店でたくさん話をして、たくさんアドバイスをもらって、
ああ、がんばろう!と元気をもらう。ボーッとしていたらいけないんだ。
こちらが相談しているわけじゃなくても、気にかけて、
いろんなアイディアをくれる先生の期待にちゃんと応えたいと強く思う。

なんか、何でもない時に先生を誘ってその辺の街をふらふらと散歩したいな。
絶対に面白いこと間違いなし。

14.02.10

必要なデータを送り終えてから外出。
兼ねてからみたいと思っていた映画を観に出かける。間に合ってよかった。
今日は何となく久しぶりに映画館でポップコーンを買ってみてしまった。
その雰囲気は結構好きなのだが、鑑賞中はうるさいので食べるのには反対。

映画、大変良かった。
監督は「日本」をまるごと残す気でいるんだな、と思う。
次回作がいつになるかはわからないけれど、楽しみにしていたいな。

その後、都心に出て特に明確な目的もなくあちこちに行く。
こういう時にみるデパ地下の品物や本屋のラインナップなんかは
そのうち何かにふっと結びつくことがあったりするので地味に大切だ。

14.02.08 大雪

東京は雪が降る雪が降る、と言われても結局降らないもんだよね、
などと言っていたら、降った。降りましたなー。
(ちなみに気象関係の知人曰く、上記のように言われるととても傷つくそうな。
 そりゃそうだ、がんばってるんだもんな。ダメですよ、言っちゃ!…反省。)

家にこもっていようと思っていたら、
ap嬢がはるばる近所まで来るというし、近所に住むF嬢からも散歩に誘われたので
じゃあ、ということで夕方まだまだ雪降り荒ぶなか、駅前のコンビニに集合する。
Sちゃんもap嬢に半ば無理矢理つれてこられて参加。優しいのぅ。
ただし雪好きのS嬢ははるばる四国のおかんから外出禁止令が出たため不参加。

F嬢希望の上水散歩を経て、近所に出来た喫茶店へ向かう。街は人も交通量も少なく、妙に静かだ。
その上、雪がすでに20cmは積もっていようかという上水を歩く人などいやしない。
ほとんど体験したことのない大雪にワーワー言いながら、辺りの景色にも感動し、
しかし深い雪を進むのに必死でもはや雪中行軍の様相。
透明な方が先も見えてよかろうと思って用意したビニール傘もあっという間に
雪で真っ白になって、先なんて見えやしなかった……。
こういう時に不急の用事ででかけて怪我した人のニュースとか見て、
「こんな時に不用意に出かけるからだよ!」とか思うけど、
今の自分たちが転びでもしたらまさにそういう状態になるじゃないか!!
などと言い合いつつ、足下注意で行軍。


▷雪に埋もれた上水の道。


▷「あたたか〜い」「つめた〜い」が見えない。でも全部つめたそうだ。


▷積もってる、積もってる。

黙々と歩きつつも、すっかり変わった景色を楽しみながらなんとか喫茶店に到着。
「こうなったらとことん注文しまくらないと元が取れないよ!」とSちゃん。まあ、確かにね…。
広い駐車場にはほとんど車はないのに、店内は思ったよりもずっと混んでいた。
みんなも歩いてきたのだろうか。暖かい店内にホッとしつつ、注文をして一息。
あれこれと注文して、みんなで食べ比べながらわいわいと。随分と長居をして楽しむ。

帰りもまだ雪降り続く。
外はますます静かで、時おり若者が盛り上がっているのとすれ違うくらいだ。


▷エッジの立った積もり方してるなあ。
 

▷ワイパーをあげた車はまるで虫みたいになってる。


▷傘の亡骸が点々と。風も随分強かった。

電車は動いていたものの、どうやら遅れている様子。
みんなで分かれ道まで歩いていたら、線路に沿った坂道で2人の青年がスキーをしていた。
普段だったら考えられない非日常の風景がなんだかおかしかったなあ。
写真撮っておけば良かった。


▷近所の郵便ポストがリーゼントに。


▷鉄管より向かって左が畑、右が住宅道路、なんだけどまったく差がなくなってしまった。


▷ドア前も随分と積もってる。


▷雪が詰まってドアが閉まらないなんて、さすがに初めての経験。


明日は出かけるし…と思って丑三つ時に階段の除雪をしておく。
といっても除雪道具などないので、家にあったMDFボードでぞりぞりする。
意外と使いやすくて階段幅にもちょうど良かった。
こういう時、美大出身者の家って何でもあるなあ…と思う。

14.01.28【その1】観てきた

招待券をいただいて府中市美術館に『O JUNー描く児』展を観に行く。
恥ずかしながらこの作家については全く知らなかったのだけれど…
すごーく、すごく良かった!
解説によると作品背景はむしろ重量感があるようなのだが、作品そのものはむしろポップ。
最初の展示会場などはとてもデザインやイラストレーションとの
親和性が高いように見えて、思わず惹き込まれた。
これは、みんなにオススメしなくては!と友人たちの顔が浮かぶ。

とても均一に塗られた色面なのにエッジが独特の質感な絵。
画材は何だろう…面はガッシュとかのようなのにエッジはクレヨンのようだなあと
唸っていたら、図録によるとクレヨンで描かれたことがわかって衝撃を受けたり。
(クレヨンってあんなに均質な面を作れるのですね…知らなかったなあ)
リトグラフの質感と画もよく似合っているし、切れ端のラフスケッチさえも魅力的だ。
なんだ、なんだ、この人!とこっそり鼻息を荒くする。
そして展示を見ると、展覧会のチラシがなぜあんな形になっているのか納得。なるほどなー!

府中市美術館に訪れるのも初めてだったのだが
全体的に明るい印象で、地域の子供たちが出入りをしているのが好ましかった。
サイズ感も好きだったなあ。
東京には都心部にたくさんの美術館があるし、それぞれ素晴らしいけれど
近年、私は地方の美術館やベッドタウンなどにある美術館に魅力を感じている。
雰囲気や空気感、ジレンマの中でも挑戦しようとする姿勢などが等身大で
こちらも気張らずに等身大でそれを存分に感受したらいいんだな、と
思わせてくれるからかもしれない。

なにはともあれ、おすすめです。

『O JUNー描く児』
会 期:2013.12.21(土)〜2014.3.2(日)
時 間:10:00〜17:00(入場は16:30分まで)
休館日:月曜日、2/12(水)

府中って「心理的に遠い」って言われがちらしいのですが、実は「意外と近い」んですよ。
美術館は大きな公園の中にあって、お散歩にもおすすめ。

13.01.24 【その1】観てきた

先日、本屋でチラシを見つけたので、国立のギャラリービブリオ
「『ピッキーとポッキーのはいくえほん おしょうがつのまき』原画展」へ行く。
小さい頃、すごーくすごく好きだった絵本が三十余年ぶりの新作!
その原画ともなれば観に行かずにいられましょうや(反語)。

駅前の木造家屋を改装してつくられたギャラリーはまさしくアットホームで
いわゆるホワイトキューブのような洗練された感じはないけれど
落ち着いてのんびり見られる場所だった。絵本の原画展にはうってつけかも。

しかし小さい頃は誰が描いているかなど気にせず読んでいたものだけれど
嵐山光三郎氏&安西水丸氏って…豪華なタッグだなあ。
束見本や、ラフスケッチも見ることが出来て、
完成までにどんな変化があったのかを目の当たりにするのは、今だからこそとても興味深かった。
ギャラリーのオーナーの方に制作秘話などを伺ったりもして、
(な、なんとそんな秘密が!!と大コーフン。)
これでまた作品を見る眼が深くなった気がする。

帰宅後、新作と第一作を改めて眺める。あー、そうだったそうだった、こんなだった!と
小さい頃のえも言われぬ感情を丸ごと思い出す。ああいうのって言葉にできないのに
時間が経っても形を変えることなくそのまま全部思い出せるんだよなあ。不思議だなぁ。
数ある絵本の中で、この作品のどの部分をどう好きだったのか、
具合はわかるんだけど、言葉にはできない。
表現すべき言葉を存分には持ち得なかった小さい頃に戻ったような心持ちになるのだ。
その心持ちは個人的には懐かしくて得した気分。

そしてこういう時こそ、その感情を植え付けた《絵の力》の凄まじさを感じずにはいられないのだ。
感情とともに絵がこんなに根深く彫り込まれる体験って
成長するに従ってなかなかなくなるものじゃないだろうか。

「『ピッキーとポッキーのはいくえほん おしょうがつのまき』原画展」
会場:GALLERY BIBLIO(ギャラリービブリオ)
日時:2014年1月16日(木)〜28日(火)11:00-19:00(最終日17:00まで)
   水曜休廊/入場無料

14.01.22【お知らせ】ミュージアムシアターなど

昨日のシンポジウムで各種チラシをいただいたので、お知らせを。
文化財とデジタルの関係性を体験したい方は観に行ってみてはいかがでしょうか。
※各種詳細はHPなどでご確認ください。

シネマトラベルー映画館でみる世界遺産の旅ー
 2014年3月8日(土)
 TOHOシネマズ 六本木ヒルズ ほか/期間限定上映

興福寺 国宝阿修羅像
 2014年1月8日(水)〜4月13日(日)
 東京国立博物館 東洋館 TNM&TOPPANミュージアムシアター(地下1F)
 水曜〜日曜・祝日 12:00/14:00/16:00 ※当日予約制

よみがえる江戸城ー本丸御殿・松の廊下から天守閣へー
 2013年10月23日(水)〜2014年3月2日(日)
 東京国立博物館 東洋館 TNM&TOPPANミュージアムシアター(地下1F)
 水曜〜金曜 13:00/15:00/16:00 ※当日予約制
 土曜・日曜・祝日 11:00/13:00/15:00 ※当日予約制

☆そしてそして!!
 こちらのアプリもぜひぜひチェックしてください。iPadやiPhoneで見ることが出来ます。
 『MAU M&L 博物図譜

14.01.21 進化するミュージアム2014

デジタル文化財シンポジウム+展示「進化するミュージアム2014」で
様々な博物館や美術館、寺社、大学等での文化財に対するデジタル的なアプローチに関する
発表が12:30から17:00までの長時間に渡って行なわれました。
その中で武蔵野美術大学の博物図譜とデジタルアーカイブに関する展示・発表も
行なわれたので、関係者の一人として参加してきました。


▷クリックすると少しだけ大きくなります。

正直、そんなに長時間のシンポジウムに参加したことがなかったので
退屈だったらどうしようなどと罰当たりな(?)ことも考えていたのですが、
ふたを開けてみればそれぞれ興味深く、楽しく聴くことが出来ました。

デジタルが抱える保存の問題、1300年以上続いてきた伊勢神宮の文化と技術の伝承の力、
国宝修理とデジタル技術の関係の可能性、学びのためのアーカイブの必要性と楽しみ。
今起こっている出来事にアプローチすることで変わるかもしれない未来。
各組織がそれぞれの立場でデジタル技術と向かい合い、ままならぬ環境におかれながらも
地道に文化の発展と継続のために様々な試みをしていることが見えて、
各所で感心し、もどかしく思い、あれこれと共感したのでした。

個人的にはデジタル技術がどんなことにどのように役立つのか、という手法そのものよりも、
その根底にある、ヒリヒリするほどの「未来に文化を残したい、伝えたい」という
人間的欲求それ自体にとても興味があります。
日々、文化財に接している方々が言いました。「残そうと思ったものしか未来には残らないのだ」と。
それは彼らの《実感》だと思います。そういう言葉には重みがある。
もちろん現実で言えばその積極性がなかったものの、処分する積極性がなかったゆえに
残ってきたものもたくさんあるには違いないけれど、
それでもきっと「残そうと思ったものが残ってきた」ことにも違いはないのでしょう。

私たちが過去の文明に尽きせぬ興味を持ち、本当はどうだったのかを知りたいと思うように、
遠い未来の人間たちも今の世界を過去として尽きせぬ興味を持つのでしょう。
その時、できるだけたくさんのヒントが残っているとすれば、
それはきっと彼らに多くの示唆と、何より “ワンダー” をもたらすはず。
その未来を想像すると、私はとてもワクワクしてしまうのです。

…とかなんとか、また勝手なことを考えていたのでありました。


展示ではさまざまな方とお話しすることも出来て、それも楽しかった!

14.01.19 厳しいのは千葉じゃない

ap嬢、S嬢、Kくんと「我孫子市 鳥の博物館」へ行く。
入口で300円という素朴な入場料を払い、2Fへ。
手賀沼の目の前という環境がら、まず最初は手賀沼と鳥たちについての展示が続く。
各季節のジオラマなど、とても丁寧に作ってあって好感が持てる。
ちょうどその場にいた小さい子たちと一緒に水面下の様子を覗いて「おわー!」と興奮。
ボランティアの方が解説もしてくださって、各鳥の特徴なんかを知ることが出来た。

3Fに上がると、鳥の進化や飛ぶ仕組み、人との関係などの展示、
さらにはみんなで楽しみにしていた世界の鳥の剥製の数々。壮観!

ディアトリマの復元模型におののき(あんなのに出くわしたら「あ、ダメだ」って思うに違いない)、
ドードーの復元模型にしんみりし、トキの意外な小ささにびっくりしたりする。
世界の鳥コーナーの剥製たちは状態が良くてとても美しい。
解説を読んでああだこうだ言い、姿を見てはおどろきしてじっくり楽しむ。
世界にも日本にも驚くような鳥がたくさんいるのだった。


▷商業利用でなければ写真撮影OKなのは嬉しい。
 この鳥を見て「顔がおしゃれだ!」と言ったらap嬢に「それ、ほめてるかなあ…」とつっこまれる。
 あれ?ほめてない?


▷ヤイロチョウだ!とS嬢と大興奮。荒俣宏氏旧蔵・ムサビ所蔵の博物図譜のなかに出てくるのです。


▷……つっぱり?
 ap嬢が剥製を前にして思わず「これ、本当にいるの?」と言わずにおれなかった一羽。


▷S嬢の目にはコント用の少年カツラ(10円ハゲのある)をかぶったように見えてならなかった一羽。

飛翔コーナーも展示が丁寧で素敵だ。
そもそも、この博物館は全体的に展示そのものが誠実で、とても丁寧。
素朴でかわいらしいイラストの使い方もすごくうまくて、終始関心してばかりいた。


▷う〜ん、いいなあ。ちゃんと伝えようと工夫した結果、コミカルになってる。
 でもちゃんとわかりやすい。全体的にイラストがツボだった。

華やかなパネルや最新機器などがあるわけでは決してないのだけれど
発信側の一方的な展示じゃないことがよくわかる。ちゃんと、伝えようとしているなあ、と。
展示において構成・編集がどれだけ重要で肝になることなのかを体現しているのだ。
こういうところ、ありそうで実はあんまりない。
だれが基本構成を作ったんだろうなあ…隣が山階鳥類研究所だというし、関係あるかなあと検索してみたら

(前略)…鳥の博物館の構想策定や建設にあたっては山階鳥類研究所が広範な協力をしており、
 同研究所の複数の職員が委嘱を受けて「我孫子市鳥の博物館建設委員会」「我孫子市鳥の博物館協議会」に
 参加した他、鳥類に関する基礎的資料の提供、展示に関するアドバイス、
 展示標本の収集と制作などを行った。また、開館当初の館長を所長である黒田長久が兼務した。
Wikipediaより抜粋/出典:1990. 祝 鳥の博物館開館!. やましな鳥研NEWS, 2(4): 2-3.】

とある。なるほど〜(ポン!)である。
この初期の構想策定に関わった人がきっとクリアな頭の持ち主だったんだろうな。
何を伝えるべきで、そして何を伝えたいか、をきちんと知っていたのだ。

体験学習室にも触れる標本や骨格標本、鳥に関する資料、工作関連のものが充実していて
地域の人に愛されていそうな雰囲気。
実際に触れるハクチョウ(何ハクチョウだったか…)の骨はとても軽かったし、
ダチョウの羽根はふわふわ、フンボルトペンギンの羽根は思ったよりもずっと硬質で新鮮な驚き。
 
いやはや、ここはとてもオススメしたい博物館であります。


▷懐かしい!かつてのiMacは今も現役。ちゃんと動いていました。


手賀沼は探鳥地として有名で、冬は特に多くの種類が見られるらしいので
ちょっと寒いけど行ってみたいね、と言っていたのだけれど……なんだこの強風は!!
「ぎゃー!」と口々に叫びながらファミレスに避難。
こりゃあ…無理だ…ということでうすらじんわりと探鳥はあきらめる。

帰りのバスを待つ間も相当な強風(しかも水を渡ってくる風は冷たい!!)が襲いきて、
「千葉、厳しいーー!!」「暖かいと思ってたー!」「千葉怖いー!」と叫ぶ面々。
千葉出身者として「いや、千葉のせいじゃないー!この風のせいだよー!」と弁護してみるも
いよいよの強風で「ぎゃあーー!」と叫びながら敗退。
…でも、厳しいのは千葉じゃなくて今日の風だと思うのです…ホントだよ。

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◎本日の一枚

▷常磐線が止まってしまったので時間を潰すために入った喫茶店の衝撃。

14.01.15【その2】観てきた

授賞式後、複数人でgggへ「勝井三雄展 兆しのデザイン」を観に行く。
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◎勝井三雄展 兆しのデザイン
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
   東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F
期日:2014年01月09日(木)~01月31日(金)
時間:11:00〜19:00(土曜は18:00まで)/日・祝休館
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会場に入った瞬間から驚異的に勝井先生の空間、だった。
色彩の鮮やかさはもちろん、尽きぬ好奇心や作品の背景にある確固とした視点、
先生を知れば知るほど、作品を見れば見るほど、その驚異はせまってくる。
そうした感覚は場合によっては絶望的な気分にされたっておかしくはないのだけれど、
先生の素敵なところは、その打ちのめされるような驚異にこちらが触れた時、
思わず嬉しくなっちゃうこと。
デザインが背負えるものというのが確かにあるし、
そしてなによりデザインって楽しいでしょう?って言われてる気がするからだ。

ところで私が先生を知った大学1年の時、これを観たらどう思っただろう。
失礼を承知で言えば、きっと「虹色だなー」くらいのものだ。
なんかスゴいらしいけど、どこがすごいのかってこと自体がわからない…って
ぼんやりしていたと思う(おいおい…)。
でもあれからずいぶん経った。
その中で少しずつ先生と接し、作品に触れ、作品の背景を各方面から聞き、その時代性を知り、
印刷技術と向き合う楽しさとままならなさ(←これは自分の未熟のせい)を知って
今ではすっかり「うう…すごいーー!」と悶絶できるようになった。
「できるようになった」ことが私には嬉しい。少しは成長したなあ、と思えるから。
(これはあくまで、ごく個人的なこと。そうじゃなきゃいかんってことではないのです。)

とある瞬間、衝撃的に作品に潜む緻密さと “ワンダー” を感じて
勝井作品とどう対峙するのかが自分の中で明確になって以来、
向き合う私の心はとても透明になったんだったな、と改めて思い出す。


会場地階に下りて、薄闇の中で発光する作品たちに囲まれながら書籍作品などに興奮する。
一緒にいたのが、長年先生とお仕事をされているプリンティングディレクターの方や
近年、とみにご一緒されている印刷所の方々だったので
マル秘裏話などをあれこれ伺いながらの面白い時間。その裏話にぶっ飛びつつ、
うーん、やっぱり驚異的…!と目玉が大きくなる。
それにしても…この展示台!!
先に観ていたK氏が「…あのね……すごいよ。」とささやいていたのがようやくわかる。
いやあ、「展示準備で一体、何人が撃沈したんだろう…」というつぶやきに納得。

観終わってみればすっかり「そうだった、デザインは楽しいものだったよね」と
心がにんまりと、元気になっていたのでした。