14.01.15【その2】観てきた

授賞式後、複数人でgggへ「勝井三雄展 兆しのデザイン」を観に行く。
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◎勝井三雄展 兆しのデザイン
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
   東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F
期日:2014年01月09日(木)~01月31日(金)
時間:11:00〜19:00(土曜は18:00まで)/日・祝休館
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会場に入った瞬間から驚異的に勝井先生の空間、だった。
色彩の鮮やかさはもちろん、尽きぬ好奇心や作品の背景にある確固とした視点、
先生を知れば知るほど、作品を見れば見るほど、その驚異はせまってくる。
そうした感覚は場合によっては絶望的な気分にされたっておかしくはないのだけれど、
先生の素敵なところは、その打ちのめされるような驚異にこちらが触れた時、
思わず嬉しくなっちゃうこと。
デザインが背負えるものというのが確かにあるし、
そしてなによりデザインって楽しいでしょう?って言われてる気がするからだ。

ところで私が先生を知った大学1年の時、これを観たらどう思っただろう。
失礼を承知で言えば、きっと「虹色だなー」くらいのものだ。
なんかスゴいらしいけど、どこがすごいのかってこと自体がわからない…って
ぼんやりしていたと思う(おいおい…)。
でもあれからずいぶん経った。
その中で少しずつ先生と接し、作品に触れ、作品の背景を各方面から聞き、その時代性を知り、
印刷技術と向き合う楽しさとままならなさ(←これは自分の未熟のせい)を知って
今ではすっかり「うう…すごいーー!」と悶絶できるようになった。
「できるようになった」ことが私には嬉しい。少しは成長したなあ、と思えるから。
(これはあくまで、ごく個人的なこと。そうじゃなきゃいかんってことではないのです。)

とある瞬間、衝撃的に作品に潜む緻密さと “ワンダー” を感じて
勝井作品とどう対峙するのかが自分の中で明確になって以来、
向き合う私の心はとても透明になったんだったな、と改めて思い出す。


会場地階に下りて、薄闇の中で発光する作品たちに囲まれながら書籍作品などに興奮する。
一緒にいたのが、長年先生とお仕事をされているプリンティングディレクターの方や
近年、とみにご一緒されている印刷所の方々だったので
マル秘裏話などをあれこれ伺いながらの面白い時間。その裏話にぶっ飛びつつ、
うーん、やっぱり驚異的…!と目玉が大きくなる。
それにしても…この展示台!!
先に観ていたK氏が「…あのね……すごいよ。」とささやいていたのがようやくわかる。
いやあ、「展示準備で一体、何人が撃沈したんだろう…」というつぶやきに納得。

観終わってみればすっかり「そうだった、デザインは楽しいものだったよね」と
心がにんまりと、元気になっていたのでした。