13.01.24 【その1】観てきた

先日、本屋でチラシを見つけたので、国立のギャラリービブリオ
「『ピッキーとポッキーのはいくえほん おしょうがつのまき』原画展」へ行く。
小さい頃、すごーくすごく好きだった絵本が三十余年ぶりの新作!
その原画ともなれば観に行かずにいられましょうや(反語)。

駅前の木造家屋を改装してつくられたギャラリーはまさしくアットホームで
いわゆるホワイトキューブのような洗練された感じはないけれど
落ち着いてのんびり見られる場所だった。絵本の原画展にはうってつけかも。

しかし小さい頃は誰が描いているかなど気にせず読んでいたものだけれど
嵐山光三郎氏&安西水丸氏って…豪華なタッグだなあ。
束見本や、ラフスケッチも見ることが出来て、
完成までにどんな変化があったのかを目の当たりにするのは、今だからこそとても興味深かった。
ギャラリーのオーナーの方に制作秘話などを伺ったりもして、
(な、なんとそんな秘密が!!と大コーフン。)
これでまた作品を見る眼が深くなった気がする。

帰宅後、新作と第一作を改めて眺める。あー、そうだったそうだった、こんなだった!と
小さい頃のえも言われぬ感情を丸ごと思い出す。ああいうのって言葉にできないのに
時間が経っても形を変えることなくそのまま全部思い出せるんだよなあ。不思議だなぁ。
数ある絵本の中で、この作品のどの部分をどう好きだったのか、
具合はわかるんだけど、言葉にはできない。
表現すべき言葉を存分には持ち得なかった小さい頃に戻ったような心持ちになるのだ。
その心持ちは個人的には懐かしくて得した気分。

そしてこういう時こそ、その感情を植え付けた《絵の力》の凄まじさを感じずにはいられないのだ。
感情とともに絵がこんなに根深く彫り込まれる体験って
成長するに従ってなかなかなくなるものじゃないだろうか。

「『ピッキーとポッキーのはいくえほん おしょうがつのまき』原画展」
会場:GALLERY BIBLIO(ギャラリービブリオ)
日時:2014年1月16日(木)〜28日(火)11:00-19:00(最終日17:00まで)
   水曜休廊/入場無料