14.01.19 厳しいのは千葉じゃない

ap嬢、S嬢、Kくんと「我孫子市 鳥の博物館」へ行く。
入口で300円という素朴な入場料を払い、2Fへ。
手賀沼の目の前という環境がら、まず最初は手賀沼と鳥たちについての展示が続く。
各季節のジオラマなど、とても丁寧に作ってあって好感が持てる。
ちょうどその場にいた小さい子たちと一緒に水面下の様子を覗いて「おわー!」と興奮。
ボランティアの方が解説もしてくださって、各鳥の特徴なんかを知ることが出来た。

3Fに上がると、鳥の進化や飛ぶ仕組み、人との関係などの展示、
さらにはみんなで楽しみにしていた世界の鳥の剥製の数々。壮観!

ディアトリマの復元模型におののき(あんなのに出くわしたら「あ、ダメだ」って思うに違いない)、
ドードーの復元模型にしんみりし、トキの意外な小ささにびっくりしたりする。
世界の鳥コーナーの剥製たちは状態が良くてとても美しい。
解説を読んでああだこうだ言い、姿を見てはおどろきしてじっくり楽しむ。
世界にも日本にも驚くような鳥がたくさんいるのだった。


▷商業利用でなければ写真撮影OKなのは嬉しい。
 この鳥を見て「顔がおしゃれだ!」と言ったらap嬢に「それ、ほめてるかなあ…」とつっこまれる。
 あれ?ほめてない?


▷ヤイロチョウだ!とS嬢と大興奮。荒俣宏氏旧蔵・ムサビ所蔵の博物図譜のなかに出てくるのです。


▷……つっぱり?
 ap嬢が剥製を前にして思わず「これ、本当にいるの?」と言わずにおれなかった一羽。


▷S嬢の目にはコント用の少年カツラ(10円ハゲのある)をかぶったように見えてならなかった一羽。

飛翔コーナーも展示が丁寧で素敵だ。
そもそも、この博物館は全体的に展示そのものが誠実で、とても丁寧。
素朴でかわいらしいイラストの使い方もすごくうまくて、終始関心してばかりいた。


▷う〜ん、いいなあ。ちゃんと伝えようと工夫した結果、コミカルになってる。
 でもちゃんとわかりやすい。全体的にイラストがツボだった。

華やかなパネルや最新機器などがあるわけでは決してないのだけれど
発信側の一方的な展示じゃないことがよくわかる。ちゃんと、伝えようとしているなあ、と。
展示において構成・編集がどれだけ重要で肝になることなのかを体現しているのだ。
こういうところ、ありそうで実はあんまりない。
だれが基本構成を作ったんだろうなあ…隣が山階鳥類研究所だというし、関係あるかなあと検索してみたら

(前略)…鳥の博物館の構想策定や建設にあたっては山階鳥類研究所が広範な協力をしており、
 同研究所の複数の職員が委嘱を受けて「我孫子市鳥の博物館建設委員会」「我孫子市鳥の博物館協議会」に
 参加した他、鳥類に関する基礎的資料の提供、展示に関するアドバイス、
 展示標本の収集と制作などを行った。また、開館当初の館長を所長である黒田長久が兼務した。
Wikipediaより抜粋/出典:1990. 祝 鳥の博物館開館!. やましな鳥研NEWS, 2(4): 2-3.】

とある。なるほど〜(ポン!)である。
この初期の構想策定に関わった人がきっとクリアな頭の持ち主だったんだろうな。
何を伝えるべきで、そして何を伝えたいか、をきちんと知っていたのだ。

体験学習室にも触れる標本や骨格標本、鳥に関する資料、工作関連のものが充実していて
地域の人に愛されていそうな雰囲気。
実際に触れるハクチョウ(何ハクチョウだったか…)の骨はとても軽かったし、
ダチョウの羽根はふわふわ、フンボルトペンギンの羽根は思ったよりもずっと硬質で新鮮な驚き。
 
いやはや、ここはとてもオススメしたい博物館であります。


▷懐かしい!かつてのiMacは今も現役。ちゃんと動いていました。


手賀沼は探鳥地として有名で、冬は特に多くの種類が見られるらしいので
ちょっと寒いけど行ってみたいね、と言っていたのだけれど……なんだこの強風は!!
「ぎゃー!」と口々に叫びながらファミレスに避難。
こりゃあ…無理だ…ということでうすらじんわりと探鳥はあきらめる。

帰りのバスを待つ間も相当な強風(しかも水を渡ってくる風は冷たい!!)が襲いきて、
「千葉、厳しいーー!!」「暖かいと思ってたー!」「千葉怖いー!」と叫ぶ面々。
千葉出身者として「いや、千葉のせいじゃないー!この風のせいだよー!」と弁護してみるも
いよいよの強風で「ぎゃあーー!」と叫びながら敗退。
…でも、厳しいのは千葉じゃなくて今日の風だと思うのです…ホントだよ。

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◎本日の一枚

▷常磐線が止まってしまったので時間を潰すために入った喫茶店の衝撃。