2013.6月

13.06.10 ムシ会[本筋編]

【今回もムシの写真満載】

本日のムシ会は裏高尾。Oさんとそのご友人のHさんとご一緒しました。
高尾駅の正面側に降りたのは初めてだったけれど、山側にはない不思議な穏やかさがあります。

今回は平地とはまた違うカメムシを探索。
歩いて数歩でおふたりの眼は目標発見。は、はやいっ!!

私はといえば、見つけてもらっては寄っていってパシャリ、今度はあっちだ、パシャリ。
同時なら「あっちの方が珍しいから、先に撮るべし!」と言われた方にすたこらパシャリ、を繰り返す。
しかも、いの一番に写真を撮らせてもらっているという贅沢っぷり。
時々、自分で見つけても「これなんですかー?」と叫んでは
おふたりを呼び寄せるというこれまたなんとも贅沢な環境…。甘やかされております。ありがたや!
 
 
さてさて、今回の面々。

▷ナガメ。菜っ葉につくカメムシってことらしい。成虫になる前のバージョンもいて、
 このカラーリングのまま丸いフォルムなので、ちょっとテントウ虫っぽい。


▷ブチヒゲクロカスミカメ。羽根が開き気味。
「ブチヒゲ」で「クロ」で「カスミカメ」なんだなあーと、名前のわかりやすさを実感。
(でもいろいろややこしくて全然覚えられない…。)


▷これぞ、カメムシらしいカメムシ。チャバネアオカメムシ。
 触ったらクサい類なので、要注意。
 でもよく見ると丸い三角形で構成されていて、フォルム自体は可愛らしいと思う。


▷アカマキバサシガメ。前回公園で見たヨコヅナサシガメと同じ仲間。
 それぞれ随分印象が違うなあ。透明感溢れて上品だった。


▷花の陰に隠れているのがホオズキカメムシ。地味な感じでカメムシ界でも人気がないらしい。
 でも、ガチッとしている様子はメカっぽいからまじまじ見てしまった。
 これを褒めていたら「もう僕には(谷田さんの基準が)わかりません!」と笑いながらつっこまれる。
 彼もクサい類だそうなのだが、花と一緒だと妙にキュートな感じが…しません? しないか。


▷ヒメナガカメムシ。


▷この前撮り逃がしたオオメナガカメムシ。眼が大きいからオオメ。
 今まさに飛びたたんとす、という瞬間。5mmくらい。


▷ノイバラホソカスミカメ。葉っぱとよく似た色味のカスミカメ。
 名の通り、ノイバラで見かけられる。


▷図鑑を見ていても気付くのだけれど、カメムシの中に「赤と黒」グループがいる。
「科」は違うけれど繋がっているんだなあ、と思う。これはちょっぴり珍しいらしい
 セスジナガカメムシ。でも、赤くて目立ちやしないんだろうか…。


▷ムラサキシラホシカメムシ。「む、これは!」と私のムシ眼が作動した一匹。
 だんだん「カメムシフォルム」が頭に入ってきて、見たことがなく種類でも
 「カメムシとみた!」と判断できるようになってきた。
 Hさんが「すごいねー」とほめてくださる。えへへー。
 けれどもこれが、Oさんの周囲(主に女性)がいう「悪の道」でもあったりして…。
 ちなみにシラホシというし、実際私も「白い点が!」と言ったのだけれど、
 よくよく見ると薄黄色の点なのでした。


▷トサカグンバイ。ちいさーいやつです。


▷雨あがりのクサギカメムシ。名前にまで「クサ」って入ってる…
 と思ったら、そうじゃなくて「クサギ」という植物によくいるから、ということみたい。
 じゃあ、「クサギ」自体の名前が「……」ってことに…。今度嗅いでみよう。
 さて、彼(↑)は嫌われ者ですが、触らなければ大丈夫。これまた地味だけれど、
 裏を見ると真っ白で、そのツートーンのコントラストはすごいなあと思う。
 青魚と同じような理由で表裏の色がそうも違うのかなあと考えてみる。


▷ツマジロカメムシ。紫色でキラキラしたきれいなやつでした。
 それにしてもカメムシはつぶらな眼の、かわいらしい顔をしているのが多い。
 キャラ化したら意外といい線いくのではないかしらん。 


▷タデマルカメムシ。3−4mmなのに離れた場所から「あ、いた!」と
 これを見つけるOさんのムシ眼は本当に高性能。パッと見、ただの黒い点なのになー。
 よく似たのにクズマルカメムシがいて、そちらの方が黄色の点が大きい。


▷地味ですが、地上をすたこらしているフタモンホシカメムシ。
 よく似ているクロホシカメムシとの違いは腹側の模様なので、裏返さないとどっちかわからないそうな。
 フタモンには白いラインが入っている。


▷メダカナガカメムシ。目がニュッと出ているのでメダカ。
 「シュモクバエみたい!」と言ったら「それはほめ過ぎ」と笑われてしまった。


▷ヒメナガメ。ナガメと似ているけれど、模様が違うのです。
 これは川沿いの道から離れた枝で発見。Oさんが体を張って見せてくれました。わーい!
 ちなみに彼らの周囲はアブラムシの集団だったので見ないように見ないように……と自分に念じていた私。


▷帰りのバスを待つ間に秘密基地的な観察場へ行って発見。
 フキを食草にしているエグリグンバイ。
 生態がわかる前に名前がついたので「フキグンバイ」とは言わないんだって。フェイントだ。
 エグリ、の名の通り頭の方がぐりんと抉れたような形で雄々しい。

上記以外にも…
マダラカスミカメ/オオクロセダカカスミカメ/セダカマルカスミカメ/ズアカシダカスミカメ/
アワダチソウグンバイ/オオメダカナガカメムシ/クロスジヒゲナガカメムシ/チャモンナガカメムシ/
ホソハリカメムシ/ブチヒゲヘリカメムシ/ミツボシツチカメムシ/ヒメツチカメムシ/
ハナダカカメムシ/トゲカメムシ/ヒメツノカメムシ。 うーん、たくさん見たな。それがなぜかは…後述します。
 
 

▷お目直しに(の割に、あまりきれいじゃないな…)。
 これはキイチゴ。クワの実よりずっと甘くて文句なしにおいしかった!

13.06.09 お知らせ

友人の大嶋奈都子さんがグループ展に参加します。

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Group Exhibition “POSSIBLY TALENTED Vol.5”

ARTISTS:
大嶋 奈都子/戸張 晴菜/松田 水緖/KEISUKE YAMADA (C.B.F.C.)
NUMBER017/SHO FUJITA

面識のないアーティスト同士をギャラリーがセレクトし、
グループ展を開催するシリーズ企画。
ギャラリーからの一方的な召集により集まる6人のアーティスト達が、
テーマもフリーのグループ展において各々のスタイルと個性をぶつけ合う、
予測不可能なエキシビション。
 
会期:2013.6.15(土)-29(土) ※初日17:00よりオープニングパーティー
時間:火-金 13:00-19:00/土日 12:00-19:00 月曜休
会場:THE ___ GALLERY(THE blank GALLERY)
   東京都渋谷区神宮前3-21-6大崎ビル3F
   tel: 03-6804-5150
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どんなものが見られるかなー。
大嶋さんの作品はまさに「彼女」から生まれてきたという感じの
人間への興味とユーモアに溢れたものなので、今から楽しみです。

13.06.08

今日は武蔵野美術大学のオープンキャンパス。
私は、賑わいを見せる構内でひっそりと授業だった。
いつもとは違う教室での授業は、学生たちとの距離がずいぶん近くて
必要以上に緊張しながら、前提講義。

自分で想像ができれば、知らないものごとでも
グッと身近に引き寄せることが出来ると思っているので
(そしてそのことは食わず嫌い的シャットアウトを防いでくれると信じているので)
講義の時はどこまで具体的に想像してもらえるか、を気にしながら話をする。
大学の性質柄、イメージするのが得意な人が多くて随分と助けられているなあと思う。

13.06.07 Carrie ≠ Carrey ≠ Carey

武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科のサイトがリニューアルされました。
ブログなんかも出来たのですね。 こちら


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「キャリー」という怖い映画、という情報 →「なにか運ぶんでしょ?」→「動詞じゃないよ、名詞!」→
「キャリーって、名前か」→「そうそう」→「あ、ジム・キャリー?」→「それじゃコメディじゃん」→

「……マライア・キャリー!?」
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こうやって書くと全くなんのことだかわかりませんが、
今日の夕飯時に友人たちと交わされた会話。 O氏がすっかりヘキエキしておりました。

13.06.06

新しく始まるお仕事の打ち合わせ。
分野が違うながらも、ものを作る人たちの話を聞き、あれこれ話すのは楽しい。
これからまた少し忙しくなりそうですが、それもまた楽しい日々だ。


今日手にしていた本は、これまた今の私にとって必要な本。
知りたいことがたくさん書いてあります。
そういう本は口元が緩んでしまうくらい面白くて仕方ない。
ああ、時間が足りない、と思う。

13.06.04 ムシ会

【昆虫のビジュアルが全般的に苦手な方はどうかご注意を】
 
 
 
ボルネオでご一緒したOさんのお誘いを受けて近場の公園まで、一緒にムシ観察に出かける。
天気も上々でムシたちも元気だ。
 

▷意外ときびしめの顔をしたナミテントウ。幼虫もたくさん見かけました。
 ちなみに私はテントウムシが密集している様子はゾッとするので苦手。


▷これはトホシオサゾウムシ。触覚が人工物にしか思えない…。


▷でっかーい!!と大興奮してしまった(写真ではわかりづらいけれど、本当に大きかった)。
 葉っぱと全く同じ色で、Oさんに言われなかったら気付かなかった。よくできてるなぁ。
 おそらくオナガササキリ♀の幼虫。産卵管がこんなに長いのは他にいないみたい。


▷多分、ハラヒシバッタ。よく見たら左の後脚がないので修羅場をくぐってきたのかも。


▷クモ的にハンサムだなあと思った一匹(でも触りたくはない)。
 思わず「か、釜爺…!」と言いたくなる感じ。
 
 
 
…と、ここまでは主目的のムシを探していて見つけた面々。
主目的がなんだったかと言えば、こちらの面々なのである。

 

▷今日、ピカイチで私の好みだったのがコレ。
 ダイヤ型のフォルムもつぶらな瞳も赤い触覚もオシャレで可愛らしい。>1
 

▷とっても小さい種類。彼が乗っているのはツツジの葉っぱの先端。>2
 

▷これも小さい種類。ルーペ越しに。>3
 

▷これはモチツツジという植物にを食草にしている。やっぱり小さい。
 Oさんによると、モチツツジの葉はペトペトしていて(触るとまさに)、
 他のムシはそこから逃げられなくなってしまうのだけど、
 これはその葉の上でもスムーズに移動が出来るのだそう。
 どうしてこんな風にうまいこと進化してきたのだろうなあ。面白いなあ。
 (大体モチツツジだって食虫植物でもないのになぜペトペトなのだ…。)>4
 

▷水の中にいそうなフォルムだけど、陸のムシ。>5


▷目が合った。>6
 

▷スマートなオシャレさん。>7


 

▷これも同じ仲間。堂々たる風格はまさに名前の通り。それにしても悪役っぽい。>8
 
 
彼らは大きくわけると全部、同じ仲間。
眉をひそめず読んでいただけるとよいのだけれど…
なんの仲間かというと、実はカメムシなのです。
写真のようにバラエティが豊かなことを知らなかった
カメムシ初心者(なんだそりゃ)の私は「え、これも?」と驚いてばかりだった。
でも見慣れてくると丸くても長くてもダイヤでも、
身体の構成要素の雰囲気がおんなじで、なるほどなーと思う。
農業的にも心証的にも害虫のイメージが強いけれど、ちゃんと見てみると面白い。
世界は本当によく出来ていて、それだけで私は嬉しくなってしまうのだ。

ちなみに番号順に
1)ウズラカメムシ;……かわいくないですか? でも農業的には害虫だそうだ。しょんぼり。
2)ツツジグンバイ;名前は「軍配」から。上から見るとまさにその形。3mmほど。
3)アワダチソウグンバイ;身体がレース状で、小さいのに(3mmくらい)本当によく出来ている。
4)モチツツジカスミカメ;ペトペトの上を走れる脚はどうなっているやら。今の時期によくいる。
5)ヒゲナガカメムシ;水生昆虫っぽいなあと思っていたら、タガメやタイコウチもカメムシ目だった。なるほど…。
6)ホソハリカメムシ;メカっぽい。目が慣れてくるとこれでもかというくらい、いろんなところにいた。
7)モンキクロカスミカメ;パッと見てカメムシだとは思わないよなぁ…うん。
8)ヨコヅナサシガメ;桜の木などによくいる。刺されるともんどりうつほど痛いらしい。
           S嬢はこれを見て「こんなの日本にいちゃダメでしょ!!」と言っていた。


▷お口直しならぬお目直し…というわけではないけれど
 今を盛りとたわわに実っていたクワの実。これはまだ熟し切っていない赤いもの。
 真っ黒に熟したのを食べてみたら素朴なサクランボという感じがした。
「サクランボはほめ過ぎじゃない?」とOさんが笑っていた。

13.06.03 printing

31日の作業の続き。
最初は気温を気にしすぎて、インキをゆるめに溶きすぎたものの
リカバリーできてひと安心。

ボール紙、和紙風用紙、布、と被印刷材料は様々で、
布が一番ネックかなあと想像していたら、意外にも一番きれいに刷れてびっくりした。
理想をいえば、もっと全体的にシャープさが欲しい。

13.06.01【その2】Y

久しぶりにYに会う。
私はYと話すのが大好きで、
最近はなかなかその機会がなかったのだけれど
ようやくタイミングが合ったので嬉しい。

美味しいものを食べながら(いやはや、本当においしかった!ぐふふ)
Yの話、私の話、お互いがいま考えていること、気になっていること、好きなこと。
まだまだまだ時間が足りないよなーと感じつつ、ぎりぎりまで話しました。
あー、楽しかった!

13.06.01【その1】

6月だって…!うへー。

さて、今日は授業の1クール最終日。講評と貴重作品の閲覧。

毎年講評をしていて思うのは、
タイトな時間での作業解説から1週間で(今回は2週間だったけれど)
学生たちは本当に良く仕上げてくるな、ということ。
きっと作業を眺めていたら、「おいおい!」ということも
たくさんあるに違いないが、それでもすごいなあと思う。
私にとっては「実践した人間に敵うものはなにひとつない」ことを目の当たりにする時間。


貴重な作品群は私にとってはいつ見ても嘆息もの。
果たして、学生たちにとってはどうだったろう。
「すごい」人が作っているからでも、「すごい」と言われているからでもなく、
自らの体感として、それらに驚異を感じなければ
どんな作品も心にとどめおくことは出来ない。
他人がどう評価しているか、ではなく自分はそれをどう見るのか。
ものを作る人間にはとても大事なことだ。

その一方で、なぜそれが「すごい」と言われているのかを
考えてみるのも同じくらい大事なこと。
自身がその根拠を受け入れられるかどうかはまた別の話だから
そこは混同しなくていいのだしね。気負わず、ニュートラルに。

…と、最近自分がやっていることを想いつつ考えるのでした。

13.05.31 platemaking

秋に開催される展覧会とワークショップに必要なものを作るお手伝い。
久しぶりに自ら工房に入って作業したら、ところどころ勝手が違って「ありゃりゃ」という気分でした。
やっぱりコンスタントに使っていないと感覚が鈍るなあ。
でも手順やコツは身体に染み付いているようで、その点はホッとしました。

途中、ナゾのトラブルがあったもののスタッフのY氏のおかげで無事解決。感謝!