2011.11月

11.11.07

友人・佐藤祐介さんの個展用ポスター出力作業。
あまり大型出力をすることはないのだが、久しぶりにやってみると
出力時間も早いし、色再現も良くなっているなあと思った。
まあ、その比較しているもの自体が10年近く前のことだからどうかと思うけれど。

また、このポスターを1部だけ布に出力しようとしていて、そのサンプルが届く。
3種類あって、どれにしようかとあれこれ悩む。贅沢なことだ。

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◎本日の読了
『かんのんさま』高橋良和・加藤直 大道社
『おじぞうさま』竹中信常・他 大道社
『おしゃかさま』高橋良和・野沢ともかつ 大道社 
『地獄と極楽』勝崎裕彦・野沢知且 大道社
▷先日鎌倉・高徳院で購入した教育まんが。印刷とイラストが個人的にツボ。
 不思議なテイストだが、意外と勉強になった。

11.11.06 長崎2日目


▷朝は土砂降りの雨で側溝は激流と化していた。さすが坂の街。


▷ヒラメのお造り。長崎のお刺身の価値は「コリコリ感」だとおじさんたちが言っていた。
 確かにマグロとかは出てこない。


▷ウチワ海老。美味ー!叔母さん曰く「フライにして一番おいしいエビはウチワ海老!」だそうだ


▷食事をしたお店の前は海。向かいには雲仙。


▷チーバくんみたい…。


▷長崎名物の桃カステラ

帰りの飛行機も夜。空港で待っているとやけにSPの人が多い。
どうやら地元出身の政治家の方のお葬式に出席した政治家の方々が同じ飛行機らしかった。
実際、搭乗の際に見かけたし、更には羽田到着の際にその人たちの間に挟まれてしまった。
前に政治家、後ろに秘書、周囲にSP……。一般人がまぎれていいんだろうか…という気になる。
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◎本日の読了
『風の中のマリア』百田尚樹 講談社文庫
▷これ「小説」かなあ…と悶々としながら読了。ヴェスパの生態を知るには
 いいけれど、「小説」というには生態に頼り過ぎ。
 でも、生態知るんだったら科学書読んだ方がいいや。

11.11.05

所用にて、長崎へ。
おくんちはもう済んだ時期だが、それでも飛行機は混んでいて
夜の便しか空いていなかったため珍しく夜のフライト。
宿に着いた時には10時近かっただろうか。

最近頻繁に長崎に来ることがあるが、小さい頃の様に
のんびりとあっちこっちに行く時間がなかなかないのがちょっと残念。

11.11.04 やってきた季節

アイス『濃厚旨ミルク 宇治抹茶』の季節がやってきた。
いろんな味があるけれど、このシリーズの中では抹茶味が一番美味しいと思う。
はー、シアワセ。

どうでもいいこと流れで恐縮だが、最近のお菓子はイチゴの扱いを間違っていると思う。
やっぱりお菓子のイチゴ味はアポロチョコの味じゃないとなー。
本格性を持ち込んですっぱいのが増えているのが個人的に不満。ちぇちぇちぇ。

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◎本日の読了
『ポトスライムの舟』津村記久子 講談社文庫

11.11.3

隣の家の物音で、そういえば今日は祝日なのだと気付く。
家で仕事している人間は祝日にうとい。

そういえば、人様にいただいたロッテの『シャルロッテ〈生チョコレート〉』という
チョコレートが大変おいしかった。オススメである。

以前、友人の結婚式でいただいたタジン鍋が最近活躍中。
野菜を切って放り込めば蒸し野菜が出来る…なんて便利!
バーニャカウダソースでも研究しようか。

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◎本日の読了
『アイム・ファイン!』浅田次郎 小学館文庫

11.11.2 観てきた

友人のap嬢のお誘いでいくつか展示を観に行く。

『宗廣コレクション 芹沢銈介展』渋谷区立松濤美術館
大学時代の友人Yの影響で、芹沢銈介を意識するようになってからずいぶんになるが、
まとまった作品を見るのはこれが初めてだった。
彼の独特の調和を見せる色味や独創的な文字、素朴な雰囲気を眺めていると
モチーフに愛があるなあということをつくづく感じられる。
美術の中でのジャンルが言葉によって細分化され、
時代ごとに意味が変わったり、価値が変わったりするある種妙な風潮になって久しいのだとは思うが、
工芸であるとか意匠であるとかいうことは、やはりデザインと仲良しだなあと得心した。

彼が影響を受けたという柳宗悦『工芸の道』を今度読んでみよう。
そして、静岡の芹沢銈介美術館にもぜひ行ってみよう。

それにしても、この美術館、不思議な建物であった。


▷渋谷にて。長い。


▷渋谷にて。無料の健康診断ポスターの絵。


早川祐太『:discovery』Art Center Ongoing

Ongoingが有料になったことを初めて知ったが、そのことに不満を覚えることは特にない。
いい展示や若手作家への場の提供をこれまでのようにしてもらって、それに少額ながら協力できるならそれがいい。

さておき、早川祐太さんの展示である。ムサビ出身で私の友人の知り合い、という一方的な
親近感のある方だが、そんなことを捨ておいたって、とても魅力のある作品を作る作家だと思う。
なんだろう、「おしゃれ」ってのでもないし「かっこいい」ってのでもないし、
言葉にするのが難しい、あまり見たことのない作品群を作る人だと個人的に思っている。
彼の作品を見ると言葉よりも空気や色を感じる。
つめたくて凛とした空気を肺に感じるものの、決して身体表面はつめたくない…というか。
なんのこっちゃらわからん言い方で恐縮だが、本当にそんな感じがするのだ。
グレイッシュブルーのソリッドな空間にそんな空気を感じながら存在するような心地、と言ったらどうだろう。
やっぱり分かりづらいか。
でも、やっぱり本当にそんな感じがするのだ。
その人の作品でないと感じることのできない空気(雰囲気)を持っている作家って
考えてみたら、すごいな。


▷Ongoingの机に何やら不思議な…。

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◎本日の一枚
渋谷駅近くの小さな小さな神社で酉の市をやっていた。

11.11.1

打ち合わせで湯島へ行く。打ち合わせ相手のM氏の仕事場は
大きな机と工具があって、いいなあ、こういう空間!と思う。




▷湯島天神はちょうど菊まつりの最中だった。

帰りがけに竹尾に寄ったら偶然、製本家の近藤理恵先生にお会いする。
近くの東京古書会館内で展覧会『ルリュールの本棚』(東京製本倶楽部)に参加されていると伺ったので
閉館ぎりぎりに滑り込み、拝見することができた。こういう出会いはとても嬉しい。

現代の作家の方々が手がけた手製本もすごかったが、個人的には西洋の製本の歴史を再現した本に興奮した。
特に西洋の製本の最初とされている様式は今見ても、オシャレで一度是非作ってみたい!と思った。
近藤先生が『修道士の人達もやるじゃない!って思いますよね』とおっしゃっていたが、まさに、である。

日本の製本の歴史を実際に辿って作ってみたことはあるのだが、
今度は俄然、西洋の製本の歴史を辿って作ってみたくなった。

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◎本日の読了
『うどんの女』えすとえむ  祥伝社
『とりぱん』11 とりのなん子 講談社
『アンダーグラウンド』西村ツチカ

11.10.31 写仏の旅

sg嬢・hys氏・tj氏と4人で鎌倉へ行く。
目的は「写仏(または写経)」。随時受け付けているという長谷寺へ向かった。
10時くらいに行けば、言うてもそんなに混んでないだろうと思っていたら写経場・弁天堂は
席がびっしり埋まっていた。いやはや、びっくりである。

とはいえ回転が良かったので、あまり待たずに席に着くことができた。
小さなお堂の中は静まり返って、それぞれが黙々と下敷きをなぞっている。
あらかじめ紙で配布された手順を読みながらそれに従って写仏(十一面観世音菩薩)開始。
下敷きのあるものをなぞっていれば自然と無心になれるもんだろうと考えていたのだが
なんのなんの。 雑念入りまくりである。人間、そんなに簡単に「無」にはなれんものだと痛感。
結構な時間をかけて写仏を終え、お願いごとを書く(その字が汚すぎて我ながらびっくりした)。
どうやらこれらは経蔵に納められるようだった。ありがたやありがたや。
雑念やら煩悩やらはなかなか消えてくれなかったが、
墨をさこさこと摺るのはとても心地よくて、日常にその行為があったらいいなあと思う。

その後、行楽日和の境内を散策して団子を食べ、とんびを観察してから昼食のため移動。

ガイドブックにあった洋食屋さん「CARO」を訪ねる。時間のせいかお客は私たちだけでのんびり。
いやーはや、至福とはこのこと、てな具合で4人ともウヒョウヒョ言いながら美味しいご飯にありつくことができた。
人にお勧めできる美味しいお店、間違いなし。近所にこんな洋食屋さんがあればいいのになあ…。うっとり。


▷グラタン。


▷牡蠣のオーブン焼き


▷ポークソテー。イメージの2倍厚に一同驚愕。でも柔らかかったなぁ。


お店を出た後、一度浜辺に降りる。「うーみだー!!」と大興奮。
男性陣が拾ったボールで青春のごとキャッチボールをしている脇で、
私とS嬢は波打ち際でうごめくまだ小さなアサリ(?)を観察しながら
キャーキャー言っていた。波が来るたびにまだ白くて小指のツメの3〜4分の1くらいしかない
小さな貝がモゾモゾーと動くのである。壮観。これが夏頃には潮干狩りサイズになるのだろうか。


▷波打ち際一面が貝の赤ちゃんだらけ


▷気になる石

さらに来た道を戻って、鎌倉大仏を観に行く。
仏教に詳しいhys氏だが、鎌倉大仏を見るのは初めてで「心の準備がね」などと言いながら呼吸を整えていた。
与謝野晶子が美男といったのもうなずける、確かに美男の大仏様(お釈迦様でなく、阿弥陀様だそうだ)の中に
入ってみた。内部を見るのは私も初めてだったが、制作行程がよくわかる、まことに興味深い光景であった。
外から見ていたらなんとなく中が詰まっているような感覚だが、そんなわけもなく、
らほつの具合が凹凸反転して見える様子はすごく面白かった。昔の人はすごいなあと改めて感心。

バスで鎌倉駅まで戻ってから、銭洗弁天近くまで歩く。
日が短くなって薄やみになってきた中、山の方へ向かうのは風情があっていい。
関東平野育ちの私としては、闇迫る山なんて見るとドキドキしてしまうのである。
山近くで育ったhys氏曰く「日常で山が近いと圧迫感あるけどね…」だそうだ。
茶房「雲母」で憧れの宇治白玉クリームあんみつを注文。女性陣は2人で1つにしたが、
男性陣は1人1つずつ注文しながら「2人で2つを半分こすればいいよね」「そうだよね」などと言っている。
食後、駅までの帰り道で「…食い過ぎた…」としきりにこぼしていたのはご愛嬌。


▷大きな白玉は柔らかくて至福であった。
でもこれ、一口で食べようとすると喉に詰まって死ぬかと思った。
本当に餅とかって喉に詰まるんだ…とひんやり。

あまり行かない近くの土地というのは、改めて行ってみると
面白いことがたくさんあって楽しいものだ、と大満足の1日。