11.11.2 観てきた

友人のap嬢のお誘いでいくつか展示を観に行く。

『宗廣コレクション 芹沢銈介展』渋谷区立松濤美術館
大学時代の友人Yの影響で、芹沢銈介を意識するようになってからずいぶんになるが、
まとまった作品を見るのはこれが初めてだった。
彼の独特の調和を見せる色味や独創的な文字、素朴な雰囲気を眺めていると
モチーフに愛があるなあということをつくづく感じられる。
美術の中でのジャンルが言葉によって細分化され、
時代ごとに意味が変わったり、価値が変わったりするある種妙な風潮になって久しいのだとは思うが、
工芸であるとか意匠であるとかいうことは、やはりデザインと仲良しだなあと得心した。

彼が影響を受けたという柳宗悦『工芸の道』を今度読んでみよう。
そして、静岡の芹沢銈介美術館にもぜひ行ってみよう。

それにしても、この美術館、不思議な建物であった。


▷渋谷にて。長い。


▷渋谷にて。無料の健康診断ポスターの絵。


早川祐太『:discovery』Art Center Ongoing

Ongoingが有料になったことを初めて知ったが、そのことに不満を覚えることは特にない。
いい展示や若手作家への場の提供をこれまでのようにしてもらって、それに少額ながら協力できるならそれがいい。

さておき、早川祐太さんの展示である。ムサビ出身で私の友人の知り合い、という一方的な
親近感のある方だが、そんなことを捨ておいたって、とても魅力のある作品を作る作家だと思う。
なんだろう、「おしゃれ」ってのでもないし「かっこいい」ってのでもないし、
言葉にするのが難しい、あまり見たことのない作品群を作る人だと個人的に思っている。
彼の作品を見ると言葉よりも空気や色を感じる。
つめたくて凛とした空気を肺に感じるものの、決して身体表面はつめたくない…というか。
なんのこっちゃらわからん言い方で恐縮だが、本当にそんな感じがするのだ。
グレイッシュブルーのソリッドな空間にそんな空気を感じながら存在するような心地、と言ったらどうだろう。
やっぱり分かりづらいか。
でも、やっぱり本当にそんな感じがするのだ。
その人の作品でないと感じることのできない空気(雰囲気)を持っている作家って
考えてみたら、すごいな。


▷Ongoingの机に何やら不思議な…。

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◎本日の一枚
渋谷駅近くの小さな小さな神社で酉の市をやっていた。