14.11.23【その2】平らかな安心感

S本さんの “作業” には、とても平らかな安心感を感じる。
これはなんだろうなあ、と思う。

随分と見慣れてきたということもあるに違いないのだけど、それは大きな要因じゃない。
きっと “意味のないことを意味のないように” というその作業を、S本さんがまさに「そのように」行なうからだ。
人間は自分に、そして自分の行為に意味を持たなければいられないから
なにかを「意味のないように」行為することは言うほど簡単じゃないはずなのに、
S本さんは「そう」していて、見ている私にもはっきりと「そう」感じられるからだ。
ひとがしている行為を見ていることが、まるで座禅でもしているかのような平らかさを心にもたらすなんて
なんだかものすごい(座禅したことないけど(!)、でもそんなふうなのだ)。
空間にものをおく行為の感触をひしひしと感じながら、すっかり安心してしまうなんてことが
この世の中にあるなんて知らなかったなあ。

時おり、坂田和實さんのレイアウトのようだなあ、などと思ったりしている辺り、
まだまだ修行が足りませぬが。


そして、S貝さんのメロディは力強いサックスの音なのに、なんだか
地平線までいっぱいに草の揺れる丘でほろほろと涙を流す女の子を見ているよう。


Y子さんの作るご飯はどれもこれも美味しい。なぜだ。
サンドイッチはパンまで自家製。おいなりさんは中身が五目ちらしという贅沢。