ずっと水平だったものを垂直にすることがこんなにも心許ないとはね、
と思いながら、夜のスーパーに出かける。
外がそんなに寒くないのは、別に自分が内からカッカしているせいではないだろう。
重力の存在を感じつつもふわふわした身体を
さっき買ったペットボトルや冷凍食品やお寿司や果物が
自身の得ている重力で私を地面に安定させてくれていた。
その具合に、足のついた風船を思い出しながら心の中でふはは、と笑って帰る。
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