友人K氏+F嬢+T氏とともに「うらわ美術館」と「埼玉県立近代美術館」へ行きました。
うらわ美術館では柏原えつとむ氏の『THIS IS A BOOK.』の全ページをコピーながら観ることが
出来たのと、最近気になっていたカン・アイラン氏の作品を見ることが出来たのがまずは収穫でした。
でも展示で一番面白かったのは三島喜美代氏の陶土で作られた巨大な新聞の束や漫画雑誌。
どうやって作っているのだろうという技術に関しての?もありましたが、
私が惹かれた理由はそのサイズにあるのだと思います。最近気付いたのですが、
サイズにエラーを起こしているものを観るとすごく気になってしまうみたいで…。
小さな頃からリカちゃん人形よりもその小道具(小さい本や食品パッケージなど)に惹かれたのも、
15年近くコレクションしているペットボトルキャップに魅力を感じるのも、
そのサイズ感エラーのせい。それがどうしてなのか分析してみるのは、ごく個人的なことですが
面白いだろうと考えはじめています。それから、身近なものがテクスチャでエラーを起こしているのも
また惹かれてしまう。そのふたつのエラーが彼女の作品にはありました。
個人的にはそうしたエラーにまず興味を持ったのですが、キャプションにあった
『(前略)大量生産・大量消費されるのはものばかりでなく、情報もまた大量に(以下略)』
という制作意図にも素直にうなずくことができたのも印象に残った理由のひとつでした。
うらわの路地裏を歩いて埼玉県立近代美術館へ。鳥取の写真家・植田正治氏の写真展です。
「この写真家が好き!」ということがあまりない私ですが彼の写真はとても好きです。
見ていると静かであったかい気分になれる。初期の構成写真のセンスに脱帽したり、
モデルの奥様の可憐さにほっこりしたり、自然や町並みに思いを馳せたり。
とても穏やかさの密度が高い時間を過ごすことが出来ました。 『子狐登場』、やっぱり大好きです。