13.08.09【その2】68年

今日は長崎原爆投下の日。
到底理解しきれるものではない68年前を想うのは15日よりも9日。
私には思い出す人がいるから。

朝、カーテンを開けて昨日と同じようにやっぱり暑い晴天を見ながら
この明るい世界が数時間後に悪夢に変わることを
一体誰が想像できるだろう、と思って頭の芯がスッとひえた。
けれどそういうことが68年前にはあったのだ。
歳を重ねるごとに、たとえば親の青春時代を実感を伴って想像できるようになったように
「かつてあった信じられないこと」を昔よりもずっと
自分に寄り添わせることが出来るようになってきた気がする。

被爆者の高齢化が進んでいる、という話を聞きながら
いつか必ずくる、原爆被爆者が世界に一人もいなくなる日を考えて
その時日本が、世界が、忘れてはいけないことをどうか忘れないように、と祈りのように願った。