11.07.16 [その1]ガミコ(長文)

日々お世話になっているKさんに連れられてブラックバス釣りをしに行った。
KRさんとRUさんも一緒。夜中の1:30に起床し、3:00に待ち合わせ。夜明け前の高速に乗って相模湖(=ガミコ)へ。
以前、釣り堀に連れて行ってもらったことはあったが湖は初めてだ。
ボート屋のおじさんはまだ月の出ている湖にすでにスタンバイしていて救命胴衣や座布団を貸してくれた。


▷ボート屋さんもよく見えないような時間。


▷この小屋(水上)で救命胴衣を借りました。


▷夜明け前のロマンチック足こぎスワン。背景はトンネルの光。

ボートに電気モーターをつけ、道具を積み込んだらいざ出発。
釣り竿を持つのは2度目(しかも前回はすでに数年前)なのでまずはKさんから基本的な使い方を伝授してもらう。
その頃には日が昇り、周囲の山は煙り、空気はさわやか。とても心地よい。
しかも水面を静かに走るボートの浮遊感は日常にないもので、これまた心地よい。


▷湖にはなにかが祀られている様子。


▷ようやく太陽の姿。


▷水面からの風景。

それからの数時間、「あの辺投げてみ」と言われるところにせっせとルアーのついた糸(=ライン)を投げ込む。
1)人差し指で糸を押さえて 2)リールのクラッチを外して 3)場所に合わせた投げ方で投げる
をひたすら繰り返す。 それからルアーをできるだけ生き物に見せるようにがんばる。
思ったところに投げられなかったり(こればっかり)、植生に絡ませたり(これは丁寧に取り外す)、
あげくの果てにはKさんを釣りそうになったり…で「ぎゃー」とか「わー」とか言いながら繰り返していると、
ある時「ツンツン」が来る。「ツンツン」はブラックバスからの合図。「餌かなー」と探っているのだそうだ。
そこを一拍おいてフッキング(竿をググッとあげる)。うまくいったらあせらずにリールで糸を巻き取り、
ボートの上にキャッチ!


▷つ、釣れた―――!


▷ブラックバスはこんな魚。これはまだチビちゃん。


▷こういうところで釣ります。

やっぱり、釣れると嬉しい! 釣果を眺めながら「おおー」となる。
ただしバスはキャッチ&リリースが原則なので、針を外して放流。ここで大事なのは出来るだけバスを傷つけないこと。
彼らにとって人間の手は超高温! そのまま触ってしまうとバスが火傷(!初めて知った!)してしまうので
まずは手を濡らして冷やし、カラダは可能な限り触らないようにするのだそうだ。
下あごをおやゆびに引っ掛けて針を外して「ありがとう〜」と放す。
釣れないにしても「ツンツン」をもらえるだけで「おおっ!」と嬉しい。
人間ってやっぱりレスポンスを必要とする生き物なのだ。

日差しも強くなり「あ、あつい…もうお昼くらいだろうか…」と思った時点でまだ9:45……! 衝撃。
結局、午前中のうちに数匹釣ることができた。釣れるかどうかもわからなかったので随分いい結果だ。
しかもそのうち、1匹が35cmくらいの大きめ(初心者にとっては)!
他は片手に収まるような小さなバスが多い。まだ「釣られ経験値」が少ないので釣られやすいらしい。


▷あ、暑い…。


▷こんなボートに乗っています(私は2人乗りなのでもう少し大きめ)。


▷これが、この日一番の大物。

バスはこちらをよく見ていて、人間の姿や音があればバレてしまうし、
経験値が上がるほど素人のワナにはひっかからない。(そんなバスを「スレてる」という)
水上から見ていると何匹も一斉にルアーに寄ってくるので、すわ「ツンツン」するかと思いきや、
みんな急に興味をなくしてススーッと素通り。 こちらの姿に気付いてしまうのだ。あなどれん……。

結局、昼に2時間休憩した以外は4:30〜17:00まで釣り三昧。
釣った2倍のバスを釣り逃がし、糸を何度も絡ませ…とすったもんだだったけれど
初めての湖釣りにしてはがんばった方であったろう。
気付けば、利き手の親指はブラックバスの下あごの歯で細かい傷。これはバス釣りの勲章だ。

Kさんが「釣れなくても、面白いんだよ」って言っていたのが終り頃にはなんとなくわかってきた気がする。
(それでももちろん釣れた方がずっと面白い。)
ダメだった場合、「あっちはどうだ」とか「こうしたらどうだ」とかを考えるのは結構クリエイティブだ。
「スモラバ」と呼ばれるルアーを観察するだけだって随分オモシロイ。
陸上で見ればなんじゃこりゃな形態をしているのに、水に入れた瞬間、びっくりするくらい生き物っぽくなる。

ブラックバスやその釣りについてはあれこれと取りざたされることも多いが、
ひとまずやってみるというのは大事よな、と思う。 面白かったものな。

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◎本日の1枚

▷クジラ型遊覧船。エロ目だな…。


▷イルカ型遊覧船……。まつげが長いのがチャームポイント。